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二十世紀に入り、人々の生活に色々と大きな変化がもたらされたことは言うまでもありませんが、東洋における文化と自然の破壊は、なかでも著しいもので、それは一つ大きな歴史的現象だと思います。ヨーロッパ諸国における産業革命は、ゆっくりとした変化であり、四百年以上もかかっています。それに比べると、中国や日本ではあまりにも急速に起こったと言えるでしょう。その上、百パーセント異文化によってもたらされたものです。

考えてみれば、今の西洋人の服装、家の造りなどは、ヨーロッパ文化の中から自然に発展してきたので、「現代生活」と「昔の生活」との間に、あまり矛盾を感じません。だからイギリスやフランスの田舎は、昔のまま美しく残ることができ、中世時代の年は数え切れないほど沢山残っていて、そこに住む人々は古い町並みを大切にしています。

一方、現代の中国人や日本人の服装、家などは「美しい」と感嘆はしても、その心の中では、自分たちの現代の生活とは関係がないことを知っています。極言すれば京都が「ウソ」の世界になってしまっているのです。そのため、東洋には「パリ」や「ローマ」はなく、京都、北京、バンコクは次々と粗末に扱われて、コンクリート・ジャングルと化していきました。それと同時に田舎は、立て看板、電線、アルミサッシなどが溢れて、伝統的生活様式はすっかり忘れ去られていきました。これは日本に限ったことではなく、東洋全体の悲劇だと思います。この変化は、大きな歴史の流れの中で起きたことで、止むを得ないことだったかも知れません。

美しき日本の残像 P.23







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